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住宅版エコポイント(性能規定と仕様規定) [建築]

工務店さんより住宅版エコポイントの取得は可能かとの打診があり、無事手続きが完了したのでこの件について少々メモしておきます。



まずは住宅版エコポイントの規定に達するためには省エネ等級4を満たす必要があります。



一般的にこれを満たすには、「仕様規定」と「性能規定」のどちらかに対応しなくてはなりません。



専門的なことを書き過ぎても難しくなるので、時節柄入学試験に例えましょうか。



「仕様規定」

・〇〇の問題集を指定分量解き終えれば合格。

・〇〇で何日間ホームステイで英語研修すれば合格。

・毎日、〇〇kmを継続して走れば合格。



のようにタスクを指定する方法。それはもちろんそのタスクをこなすことで力が付くという前提です。そのためこの基準設定は安全率を加味し多少過剰ぎみに設定されやすい。



「性能規定」

・入学試験で〇〇点を取った生徒は合格。

・TOEICで〇〇点取れたら合格

・10km走で〇〇分を切ったら合格。



のように結果(性能)で判断する方法。例えるならば指定された問題集をこなさなくても、授業だけで学力がつけば良いのです。字幕なしで映画を見てるだけでも英語力が向上すれば良いのです。結果にいたるまでのプロセスを独自に組み立てることが可能となります。



それで本題の断熱の方ですが、計算をしていくと仕様規定で省エネ等級4を満たすよりもいろいろなことに気付くのです。



・換気の熱損失はかなり大きい。

・構造上屋根の断熱を増やせなくても、壁や床の断熱を充実させると総合的にQ値2.7は満たせる。

・部位ごとに窓の仕様を変えることができる。

・設計の自由度は上がりそう。



尚、今回の算定には新木造住宅技術研究協議会(新住協)が作成したQPEXを使用しました。本来は会員用に作成されたプログラムのようですが、非会員でも数千円支払うことでCDと冊子を購入できます。学術的好奇心のある方にオススメです。



大林勇設計事務所
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