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中古住宅を買ってリフォーム? [建築]

こんにちは、大林です。



現場ブログも合わせると本日2本目の投稿。



 最近終わったリフォームの際に、施主さんがこんなことをおっしゃっていたので、少しメモ。 と同時に同じような境遇の方は御検討を。 実はつい2,3日前に当事務所でも相談が来ました。



・現在家主がお住まい中の中古住宅を購入してリフォームしようと目論んでいる場合、そもそもリフォームにいくら掛かる、誰に頼むかが分からないと資金計画が組めない。



・リフォームの見積を複数の会社に頼むとしても、現在お住まいの場合、その分の見積のための工務店の現場立ち会いを買うかもわからないのに家主にお願いしなくてはならない、それも複数回。



・その中古住宅に構造的欠陥や致命的な劣化が有ったとしても素人買主には分からない。



・家主が居る前で内覧の段階で「あそこが悪い」「ここが傷んでいる」となかなか隅々までチェックしにくい。 そもそも荷物があったり、押し入れは開けるのが申し訳なかったり・・・  



・古い建物だと確認申請や図面が行方不明だったり、そもそも当時は完了検査の制度自体がなかったりする。



・傷みが分からないとリフォームの中身も規模も金額もわかならいので金融機関と具体的な相談がしにくい。 そもそも建物に担保価値があるのかすら怪しい。



 そして、ここまでの内容がクリアできたとしても、その中古物件に複数の買い手が名乗りを上げている場合、最終的に「買い」を表明するまでじっくり検討する時間がない。 とのこと。



 かと言って、我々専門家でもすべての荷物を撤去してもらった上で壁をめくらなければ構造の健全性も確認できない。 見える範囲だけではあくまでも推測の範囲。 大丈夫なのか大丈夫ではないのかを2択で言い表すのは難しい。



「いつ買うの?」「今でしょ!」なんて簡単には言えませんよ、ホント(笑)。



 クロス張り替えや塗り替え程度の当たり前の内容であれば簡単なのでしょうが、中古住宅をこれから流通させていくには、この辺りが問題でしょうか。 その点を解決しないと「買う」「買わない」の大きなバクチをすることになってしまうようです。 ただ、バクチが外れた時の代償は非常に大きいと思います。



 さらに中古住宅の場合、建物寿命の例えば半分以上を消化していたりすると、将来の建て替えや解体しての土地転売まで想定しなくてはならない。 



 中古住宅の購入の判断はなかなか難しいようです。 



大林勇設計事務所
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