ワールドトレードセンターworld trade center(アメリカ・ニューヨーク) [有名建築への行き方]
現地到達難易度 不可能
普段ほとんどテレビを見なくなった私でも、昨日のTBS系で放映された
「完全映像化独占放送筑紫哲也・安住紳一郎NYテロ5年目の真実」は、実に興味深く、気が付くと2時間に渡ってじっと見ていた。
上の写真は、学生の頃ワールドトレードセンター展望台から撮影した写真。セントラルパーク方面を撮った気がする。
下の写真は、マンハッタン島の左側の川岸に沿って撮影した写真。
共に今ではもう撮る事が出来ない写真だ。そこは空(そら)になってしまったのだから。
WTCの1階には、「TKTS」というブロードウェイミュージカルの半額当日券を売る販売所があった。私も確か「CATS」の券を買ったはず。
あの頃は、こんな日が来るなんて思いもしなかった。まさかあの建物が無くなってしまうなんて。
この光景も二度と見ることは無いだろう。
当時、私が宿泊した安宿「BIG APPLE」には、何故かワールドトレードセンターの証券会社に勤めている割に、ここを定宿としていた者もいた。彼は、難を逃れたのだろうか?
われわれ設計者は、大地という平面に高さを与え空間を作っている。3次元を生み出す仕事と自負している。
その空間はいきなり空中に存在するのではなくて、下からの積み上げの上に成り立っている。それがすべて無くなってしまった時、また以前と同じ何も無い空に戻る。
住宅の解体、新築というのはまさにそのサイクルなのであるが、WTCの場合は、それがあまりにも唐突で世界に恐怖を与えた。
天から借りていた空を返還する出来事にしては、あまりにも残酷だった。
偶然にもこの夏訪れたベルリンの「ユダヤ人博物館」の設計者が、グラウンドゼロ跡地の設計コンペで選出されている。
果たしてここに再度高層ビルが建つ事が有意義な事なのだろうか?
今更ながら疑問は尽きない。犠牲者の冥福を祈る。
2006-09-13 00:55
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0