SSブログ

「建築本」悪戦苦闘 安藤忠雄建築研究所 [建築]

この本は、東京ミッドタウンにできた「21_21 DESIGN SIGHT」の設計・現場の悪戦苦闘の様子をまとめた記録である。



http://www.acetate-ed.net/select/akusenkuto/akusenkuto.html



展覧会が行われていたのは知っていたが、あいにく都合が悪く見に行くことは出来なかった。



しかし、先日打ち合わせで棟梁の家にお邪魔すると、机の上にひょっこりと棟梁に似つかわしくないこの本が置いてあった。



しっかりと安藤氏による宛名入りのサインもあり貴重なものなのだが、貸してあげようかとのありがたいお言葉を受け、借りることにした。



現場写真の多さは、今までの建築写真集には無い斬新な紙面構成。



同じ業界のほかの人の現場、図面、打ち合わせ内容を見ることは、普通無いのでなかなか興味深い。



コンクリートのスランプ試験の写真のデータは、それほど驚く数値でないことに逆に驚いたが、いろいろ興味深いエキスがちりばめられている。



読んでいて、「うーん確かに」と深く感じたのが以下のくだり



「建築は独りではできない。だから建築家にとって画をかけること以上に大切なことはコミュニケーション能力だ。(P76)」



安藤氏ほどの建築家の方がこのコメントをされていたことに勝手に共感してしまった。やはり現場の作り手が居てこそ、設計の仕事は成り立っているのだ。私のような現場大好き設計士の心に十分に響く貴重な言葉でした。



今ではもう見えなくなってしまった、「21_21 DESIGN SIGHT」の幾多の鉄筋、それは繊維のように鉄筋コンクリートの中で生きていることだろう。



その姿を想像しながら職人たちの残した仕事を見に出かけてみようか、十分そんな気にさせる本です。



大林勇設計事務所







nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

moro

isamuさんの文を、一部使わせて頂きました。宜しくお願いいたします。安藤氏の著書はまだ読んでいる最中で、しっかりした文章ではないのですが…。
by moro (2007-06-20 06:56) 

isamu

先にブログにお邪魔して、コメント残してきました。<br />
<br />
表参道の鉄板建築もそういえばまだ見ていませんでした。<br />
今度の宿題にしなくては。<br />
by isamu (2007-06-21 08:28) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

GWの話愉快な材木屋・内藤材木店 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。