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畳のこと [建築]

住む。 2010年 08月号 [雑誌]

住む。 2010年 08月号 [雑誌]

農山漁村文化協会



丁度、新しい「住む」が届いたので拾い読みしている時に、現場で畳屋さんと採寸で会う機会があり、大林恒例の質問攻め。最初の話はもちろん知っていましたが、初耳の話も出てきました。



テストに出そうなところなのでメモしておきますよ。







ストーブがメインの写真で恐縮ですが・・・



この畳、あなたならなんと呼びますか?ちょっと細かいところまで見えないと思いますが。



ヘリが無い=琉球畳と言ってしまいがち。

実はこれ大きな間違い。



スパークリングワイン全般をシャンパンと言ってしまう位の間違い。

フランスシャンパーニュ地方の物しか、シャンパンと呼んではいけないのです。



同じように琉球畳は



>「住む」?34P85より引用



本来、「琉球畳」とは七島いを張った畳のこと。七島いはカヤツリグサ科の多年草で、断面が三角形をしています。これを半分に割いて温風乾燥をさせると皮がくるりと反り、外表にたたんだ状態となります。泥染めは行いません。七島いは強靭で皮剥けしにくく、大変長持ち。畳縁より長持ちするので端を布で補強する必要がなく「縁なし畳」が生まれたという説があるほど。

干し草の自然な香りとざっくりと野性的な風合いが魅力の「琉球畳」。現在、国産の七島いの生産量はわずかで貴重になっています。



>引用終わり



という訳で一般的に縁なし畳というのが正解のようです。



さらに、これまた非常によくある誤解というのは、



「縁なし畳って、縁のない分安いんですよね。」という質問。



この質問に対する答えは「縁が無くてもいい様に高価な畳表を使うので高くなります。」となります。



上の写真でも、目積(メセキ)と呼ばれる畳表を使っています。一般的な畳の目の半分の密度で織り込んでいるので目が詰まっています。



ここから先は知らなかったこと。



畳表は藺草(イグサ)を糸で織っているわけですが、この織り方にも差があったとは!!これは不覚でした。



安い 綿1本→綿2本→綿麻→麻2本 高い のランク分けがあるようです。



畳屋さんに丁度切れ端があって触らせていただいたのですが、立体感がまるで違う。高いほうが藺草の品質が高いこともあり、密度が高く厚みがあります。



では畳表だけ奮発して麻2本で織る様なランクを選択すればよいのかというとそうでもなくて、今度は畳床とのバランスだとの事。



畳表だけ強すぎても、畳床が負けてしまうこともあるので相性が大事だとの女将さんの言葉。



いやはや、畳は奥が深いと同時に伝統のある素材だと感じました。



「大林さん、床だけじゃなくて、壁や天井も畳にしてよ。」と冗談も忘れないお茶目な畳屋さんでした。



大林勇設計事務所
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