模様替えの相談を。

こんにちは、大林です。



　お住いの地域は台風いかがですか？

浜松は今のところそれほどでもなく「あれっ？？」という印象です。

降雨は随分あったように思いますが、畑の作物がグチャグチャになるような強風による被害は無さそうです。



　今日は、当たり前だけど、ムムッと思った話を。



庭屋さん経由で、模様替えの相談を受けました。

内容としては玄関と居間の模様替えをしたいとのこと。



　現在、布クロス張りで随分時間が経って変色著しいので何とかならないかとのこと。



　私としては、他の部分の劣化も失礼のないように丁寧にご指摘した上で、再度高額な布クロスを貼るのは費用的に高額でアンバランスな上、一度古い布クロスを剥がし張り替えるので若干の凹凸が避けられず、新築のような仕上がりは難しいかもしれませんよ、とお伝えしました。



　模様替えを望まれるのであれば（私は新築では使いませんが）厚手のビニ−ル壁紙のほうが凹凸も出にくく、パッと見の仕上がりもキレイで安く済みますよ、とお伝えしました。



　そうしたら、本質を突く驚くべき言葉が返ってきました。



「だって、ビニール壁紙では質感も今ひとつだし息苦しいじゃない。だって、ビニールですからね。」



ここで私、ハッとしました。

「そりゃ、自分のシャツもズボンもビニールだったら、不快だよな。特にこんな雨の日には。」　このお客さんは費用とか流通量とか工程とか関係なく、正直で率直な感覚でお話くださったのです。



　少しの模様替えだからといって、費用も少なくて済み、ぱっと見綺麗に仕上がり、工期も短いビニール壁紙の方がお客さんに喜んでもらえるかと思った自分を少し恥じました。



　費用が高いのは承知の上、やっぱり布クロスが風合いも含めて気に入っているお客さん、そのお気持ちに答えられるようにクロス屋さんを手配し張替えをセッティングしたいと強く思いました。　家づくりにはまだまだ考えさせられることは多いです。



　手触り、足ざわりが良く、体に正直な家づくりを新築だけでなく、リフォームでもお手伝いしていきたいと強く再認識した出来事でした。



大林勇設計事務所