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街も建物の「盲腸的な凹み」が面白い [建築]

こんにちは、大林です。

週末から続く、寒さが少し緩んだかなという気もしますが、皆様年末いかがお過ごしでしょうか?

 さて、研修旅行で京都へ。 この時期は、全国高校駅伝が開催されます。 住人も開催側も手慣れたもので、割とギリギリまで車が走っており、ピタッと車を止めて選手をやり過ごし、また通行再開で、恒例行事を受け入れる体制が定着していることに驚きを受けました。

かねてから見たかったものをいくつか見てきました。

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 民藝の先駆者、陶芸作家河井寛次郎氏の邸宅を公開している、河井寛次郎記念館。 氏の暮らした様子、そのままに住まいが公開されていることがとても貴重、かつありがたいことです。 

 一般的には京都市でもいくつもの昔ながらの町家が解体され、マンションに建て替えられていると聞きます。河井寛次郎記念館以外にも、古い建物も改修を繰り返しながら、使い続けられていくケースも多く、オーナーおよび借主の教養の高さ、感性の鋭さに感銘を受けます。 運営されている店舗に立ち寄ってくれる人も多いので、経営的に成り立ち、その結果建築の延命がはかられているとも言えます。


 私はウロウロと歩くことが好きなので、手書きの看板の町家カフェみたいなところがあると、ついつい立ち寄りたくなります。 近所の常連のおじさんらしき方々が自宅の食卓のように食事を済ませ、お店の方と一言二言会話を交わし、年末の挨拶をして席を後にする様子は、浜松では余り見ない光景で、コロナ禍をきっかけに会話も減り、コミュニケーションがドライになりつつあるこの御時世ですが、ホッと暖かい気持ちになります。

今回は、写真を撮りそびれましたが、次回再訪のためメモ。 CAFE奏

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 あちこちに出かけて観察をしながら常々思っているのは、街も建物も「盲腸的な凹み」が面白いということ。

「たまり空間」とも言うのでしょうが、歴史的建築物を生かした、新風館という建物でも店舗の並びがポコポコっと出っ込み引っ込みでズレて並んでいたり、寄り道しながら通り抜けできたり、並びが真っ直ぐではタダの通路だけど、少しくぼんだところで待ち合わせしたり、一息ついたり・・・。建築の面白さが存分に感じられます。

 これは住宅でも、ダイニングがちょっと凹んだところにあると割と落ち着くことと共通なのかと思います。 人間は、本能的に凹んだところに落ち着きを感じると思われます。

 今年2021年はウッドショックという、ポッと出の新語が世の中を駆け巡り、世界中で半導体は不足し、電子部品を使った便器や給湯器が納期に間に合わないと業界ではドタバタしております。そんな2021年ももうじき終わりそう。 品不足は2022年には解決するのでしょうか? 気になりますね。

 さて、まとまりませんが、本年もお世話になりました、とこのあたりで年末の挨拶とさせていただきます。

来年もよろしくお願いします。皆様良いお年を。

大林勇設計事務所
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