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地に足付いた家づくりを。 [建築]

 こんにちは、大林です。
寒くなりましたね、と言いつつ喜んでいるのは薪ストーブユーザーだけでしょうか。

 最近夜にジョギングを始めたのですが、風に乗って通り道のストーブユーザーのお宅からもほんのり薪の香りがしてきます。 「おっ、焚いてますねえ。」と心の中でつぶやいてます。

今日は、地に足付いた家づくりを、という話です。

 だいぶ年下で知り合いのAくんから、以前「結婚したので2年後くらいに家建てる時は相談に乗ってくださいよ。」と言われておりました。 我田引水的に当事務所に引っ張り込むのは、趣味や嗜好、好みのデザインの分からない段階では、お互い不幸なので、「ウチでやってもやらなくてもいいけど、相談には乗るよ。」と言ったまま、そのことは記憶から消えておりました。

 それがつい最近、「フラッと住宅展示場に行ったら、話の流れでハウスメーカーのバス見学会に行くことになりそうで、このまま向こうのペースにおとなしく付いていくと、契約させられそうな気がして。 どうしましょう?」とのこと。  35年でボーナス併用ローンで建物だけで4500万超の資金計画メモが・・・。 

 「ちょっと待て待て!」

「今は新婚で二人だし、二人の収入があるけど、この先妊娠出産産休ってことになると、収入は一人分になるし、第一子育てにはお金がかかる。 教育にもお金がかかるし大学に行きたいというかもしれない。 それも一人なのか二人なのか、見当もつかない。 それに家族で旅行したいこともあるだろうし、不幸にも体を壊すことだってあるかもしれない。 家族が増えるといろいろなことがあるんだよ。 MAXでローンを借りる前提で大丈夫なの?」

大切なのは「いくら借りれるかじゃなくて、いくら返せるか。」だよ。

「営業マンは契約が取れれば、お客さんのローン返済が滞ろうが、競売にかかろうが知ったことではないだろう。 ただ、俺はA君のことを直接知っているので、そんな無茶をするのであれば、やっぱり注意を与え、お勧めしないわー。」とアドバイスしました。

「そうですよね。 なんだか高いんだか安いんだか分からないうちに、流れ的にハンコを押しそうでした。」 「なんか、今更冷静に考えたら怖くなってきました。」とのこと。 私「遅いよ(笑)」

 それから雑談をしていると、暮らし方や物の量、面積、収納etc、一般の方というのはあまりにも分からないことだらけで、「何が分からないのか分からない状態」なんだな、という事が分かったのが皮肉にも私の大きな収穫でした。 
  
 当事務所に来てくださる建主さんは、かなり予習を重ねて当事務所にたどり着いてくださるので今まで考えてもいませんでしたが、家づくりというのは一般の方にとってはやっぱり難しいみたいです。 A君、気づきをありがとう。

 どこかで勉強会みたいな企画をした方が良いのかな。 真面目にそんなことが頭に浮かびました。
 
大林勇設計事務所
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