空きビルの活用事例・idocoro(イドコロ・大阪市) [建築]
こんにちは、大林です。
最近、相談を受けて興味が湧いております。
何に興味って? 空き家・空きビル・空き墓地(?)問題です。
高齢化社会、スクラップアンドビルド、特に飽きっぽい日本人は意識すべき問題かと。
今回訪問したのは、大阪市にあるidocoro(イドコロ)というゲストハウス。 オーナーは建築家だそう。
実はこのゲストハウスは、事務所ビルを転用しています。
(フライヤーをSCAN)
入ってすぐのスペース・・・昭和の事務所ビル感がイイ。
フロント周辺もきれいにまとめられています。
ドミトリースペースは、飲食禁止で狭いこともあり、ラウンジスペースで各々が自由に過ごすのがゲストハウスの楽しみ方。
ボタニカルインテリアという言葉もインテリア界ではよく耳にしますが、こんな感じでしょうか。
客室スペースは、ローコスト&簡素。 壁や建具は徹底してラワンベニヤ。 ただ、素材の統一感が心地よく、これはこれで好感が持てる。 床なんて、Pタイル剥がしっぱなしのラフ感満載。
写真はありませんが、洗面・トイレはペンキできれいに塗り分けられ、快適。
コストをケチっても、水回りの清潔感が無いと台無しですから、なるほどこれはいい。
リネン類も、フカフカタオル&パリッとシーツ。
大阪にお出かけの際は、ゲストハウスに泊まるのも楽しいかと思います。
idocoro
〒541-0046 大阪府, 大阪市, 中央区平野町1-3-2
ご予約は、Booking.comでどうぞ。(こちらのリンク利用で割引が受けられますよ。)
大林勇設計事務所
最近、相談を受けて興味が湧いております。
何に興味って? 空き家・空きビル・空き墓地(?)問題です。
高齢化社会、スクラップアンドビルド、特に飽きっぽい日本人は意識すべき問題かと。
今回訪問したのは、大阪市にあるidocoro(イドコロ)というゲストハウス。 オーナーは建築家だそう。
実はこのゲストハウスは、事務所ビルを転用しています。
(フライヤーをSCAN)
入ってすぐのスペース・・・昭和の事務所ビル感がイイ。
フロント周辺もきれいにまとめられています。
ドミトリースペースは、飲食禁止で狭いこともあり、ラウンジスペースで各々が自由に過ごすのがゲストハウスの楽しみ方。
ボタニカルインテリアという言葉もインテリア界ではよく耳にしますが、こんな感じでしょうか。
客室スペースは、ローコスト&簡素。 壁や建具は徹底してラワンベニヤ。 ただ、素材の統一感が心地よく、これはこれで好感が持てる。 床なんて、Pタイル剥がしっぱなしのラフ感満載。
写真はありませんが、洗面・トイレはペンキできれいに塗り分けられ、快適。
コストをケチっても、水回りの清潔感が無いと台無しですから、なるほどこれはいい。
リネン類も、フカフカタオル&パリッとシーツ。
大阪にお出かけの際は、ゲストハウスに泊まるのも楽しいかと思います。
idocoro
〒541-0046 大阪府, 大阪市, 中央区平野町1-3-2
ご予約は、Booking.comでどうぞ。(こちらのリンク利用で割引が受けられますよ。)
大林勇設計事務所
家づくりの仕様選び・屋根編 [建築]
こんにちは、大林です。
もう11月も半ばです。 紅白の歌手発表もあったりして年末を意識せざるを得ない時期になってきました。 このあと12月は師走というだけあって慌ただしく、2018年は過ぎていくのでしょうか。
この前、通り道で目にした工事現場で思ったことを・・・
これだけは言わせてのコーナー!「屋根はケチるな!」です。
例えば、当事務所でよく採用するのはガルバリウム鋼板です。 材料自体が軽く耐候性もあり、メンテナンスも比較的容易な素材です。 折り方を変えると手前の車庫のように、鋼板だけで屋根が成立します。 経年変化で塗膜が劣化して色が褪せても、穴が空くまで痛むことは普通の内陸部ではほぼありません。 そういう意味でも許容範囲が広いとも言えます。
当事務所があまりお勧めしないのは、カラー〇ストやコロ〇アル(一部伏字)と言われるスレート屋根全般です。 理由としては、塗膜の撥水性だけが頼りで、素材自体は水を吸うからです。
そういう私の実家もスレート屋根のため、塗膜が劣化してくると水を吸い、コケが生えたのを目の当たりにしています。 ここで手を打てばまだいいのですが、このまま放置すると屋根の下の野地板が傷み、事態は悪化します。
初期費用が安く済むので、住宅販売側は標準仕様としているケースも多い様ですが、ガルバリウム鋼板などの金属屋根や予算をもっとかけて瓦屋根を選ぶのも良いでしょう。
瓦と言っても和風の物ばかりでなく、日本の気候に適した洋風で良質なものも販売されています。
あと、瓦というと「重いので地震が心配」「台風で飛ばない?」という不安もあるかと思います。
地震については、金属屋根などの「軽い屋根」、瓦などの「重い屋根」の二つの仕様により、必要となる耐震壁の最低基準が異なります。 重い屋根であれば重い屋根なりの壁配置をするだけのことなので特に問題はありません。
また、現在では屋根の上に土を載せて瓦を固定する方法ではなく、一枚一枚を釘でしっかり固定する方法を採っていますので地震や台風で「飛ぶ」「ズレる」問題もほぼ解消したのではないかと考えています。
また焼き物である瓦の優れている点は、茶碗などと同じように飛び石などで割れない限りほぼメンテナンスフリーということです。
屋根は、一年中過酷な環境に置かれています。 10年20年など長いスパンで考えればなおさらです。 長い期間のメンテナンス費用を考えると瓦が高いとは言え、いつかは同じようなトータルコストになるでしょう。
家づくりを考えている方は、 「屋根はケチるな!」を忘れずに。
大林勇設計事務所
もう11月も半ばです。 紅白の歌手発表もあったりして年末を意識せざるを得ない時期になってきました。 このあと12月は師走というだけあって慌ただしく、2018年は過ぎていくのでしょうか。
この前、通り道で目にした工事現場で思ったことを・・・
これだけは言わせてのコーナー!「屋根はケチるな!」です。
例えば、当事務所でよく採用するのはガルバリウム鋼板です。 材料自体が軽く耐候性もあり、メンテナンスも比較的容易な素材です。 折り方を変えると手前の車庫のように、鋼板だけで屋根が成立します。 経年変化で塗膜が劣化して色が褪せても、穴が空くまで痛むことは普通の内陸部ではほぼありません。 そういう意味でも許容範囲が広いとも言えます。
当事務所があまりお勧めしないのは、カラー〇ストやコロ〇アル(一部伏字)と言われるスレート屋根全般です。 理由としては、塗膜の撥水性だけが頼りで、素材自体は水を吸うからです。
そういう私の実家もスレート屋根のため、塗膜が劣化してくると水を吸い、コケが生えたのを目の当たりにしています。 ここで手を打てばまだいいのですが、このまま放置すると屋根の下の野地板が傷み、事態は悪化します。
初期費用が安く済むので、住宅販売側は標準仕様としているケースも多い様ですが、ガルバリウム鋼板などの金属屋根や予算をもっとかけて瓦屋根を選ぶのも良いでしょう。
瓦と言っても和風の物ばかりでなく、日本の気候に適した洋風で良質なものも販売されています。
あと、瓦というと「重いので地震が心配」「台風で飛ばない?」という不安もあるかと思います。
地震については、金属屋根などの「軽い屋根」、瓦などの「重い屋根」の二つの仕様により、必要となる耐震壁の最低基準が異なります。 重い屋根であれば重い屋根なりの壁配置をするだけのことなので特に問題はありません。
また、現在では屋根の上に土を載せて瓦を固定する方法ではなく、一枚一枚を釘でしっかり固定する方法を採っていますので地震や台風で「飛ぶ」「ズレる」問題もほぼ解消したのではないかと考えています。
また焼き物である瓦の優れている点は、茶碗などと同じように飛び石などで割れない限りほぼメンテナンスフリーということです。
屋根は、一年中過酷な環境に置かれています。 10年20年など長いスパンで考えればなおさらです。 長い期間のメンテナンス費用を考えると瓦が高いとは言え、いつかは同じようなトータルコストになるでしょう。
家づくりを考えている方は、 「屋根はケチるな!」を忘れずに。
大林勇設計事務所
空き家・空き店舗問題を考える。 [建築]
こんにちは、大林です。
段々、冬の到来を感じますね。 今年は暖冬らしいですが。
私は11/25に大阪マラソンを控え、寒くなれ寒くなれと念じております(笑)。
マラソンは寒いほど(と言っても氷点下はダメです。)記録が出る傾向にあります。
さて、今日は空き家・店舗の話。
ちょうど今、台風で屋根が激しく壊れたお住まいの建て替え計画を進めておりまして、あちこちで他のお宅の屋根のブルーシートも気になっています。
9月末の台風の被害は、浜松では割と甚大で、11月中旬の今でもブルーシートのかかっている建物が目につきます。
話によると瓦屋、板金屋が大忙しで100人待ちとかザラにあるのだそう。
まだ、ブルーシートで修理待ちをしているのなら、まだマシ。
最近気になっているのは、屋根や外壁が損壊しても修理の手すら打っていない老朽化した建物。
郊外では、住み手が居ないであろう建物も多く、手入れもされていないため倒壊寸前のものも見かけます。 倒壊すれば通行人や近隣の方に危険を及ぼします。 家主は家を建てたら終わりではなく、維持管理する責任が社会に対して存在することを認識しなくてはなりません。
また、コンビニが抜けた後の空き店舗も多く目につくようになりましたね。
ここを有効に利用することも、今後の建築・不動産業界の課題なのかな、と思います。
ユニット化して転売・リユースできる仕組みづくりとか。
リフォームして小規模店舗をOPENするのも、出店希望者にはゼロからお店をつくるよりは敷居が低そう。
作るだけでなく、維持管理やリノベーションも重要な時代だと感じる今日この頃です。
大林勇設計事務所
段々、冬の到来を感じますね。 今年は暖冬らしいですが。
私は11/25に大阪マラソンを控え、寒くなれ寒くなれと念じております(笑)。
マラソンは寒いほど(と言っても氷点下はダメです。)記録が出る傾向にあります。
さて、今日は空き家・店舗の話。
ちょうど今、台風で屋根が激しく壊れたお住まいの建て替え計画を進めておりまして、あちこちで他のお宅の屋根のブルーシートも気になっています。
9月末の台風の被害は、浜松では割と甚大で、11月中旬の今でもブルーシートのかかっている建物が目につきます。
話によると瓦屋、板金屋が大忙しで100人待ちとかザラにあるのだそう。
まだ、ブルーシートで修理待ちをしているのなら、まだマシ。
最近気になっているのは、屋根や外壁が損壊しても修理の手すら打っていない老朽化した建物。
郊外では、住み手が居ないであろう建物も多く、手入れもされていないため倒壊寸前のものも見かけます。 倒壊すれば通行人や近隣の方に危険を及ぼします。 家主は家を建てたら終わりではなく、維持管理する責任が社会に対して存在することを認識しなくてはなりません。
また、コンビニが抜けた後の空き店舗も多く目につくようになりましたね。
ここを有効に利用することも、今後の建築・不動産業界の課題なのかな、と思います。
ユニット化して転売・リユースできる仕組みづくりとか。
リフォームして小規模店舗をOPENするのも、出店希望者にはゼロからお店をつくるよりは敷居が低そう。
作るだけでなく、維持管理やリノベーションも重要な時代だと感じる今日この頃です。
大林勇設計事務所
間取りを考える。 [建築]
こんにちは、大林です。
冬に向かって寒くなったはずなのに、今日は車に乗ると日差しが予想外に暖かい日でした。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、今日は間取りの話でも。
といいつつ、昨日借りてきた本の皆様。
全国的な話だと思いますが、いま図書館がすごく便利になっています。
WEB予約のシステムなんて、昔はありませんでしたからバックナンバーを見たい時やパラパラっと新しい雑誌を眺めたい時は非常に助かります。 仕事の本やカタログは仕事場の棚にビッシリありますので作家の皆様には申し訳ないですがスペースの都合上、手あたり次第購入するわけにも行かず、図書館をよく使います。
40代男性の利用頻度ランキングで言えば、かなり上位かもしれません(笑)。
それで、間取りの話とどうつながるかという訳ですが・・・。
私の良く寄る細江図書館ですが、返却が済んだ本はいきなり棚に戻るわけではなく、一旦カウンターの横の可動ラックに分類ごとに仕分けられ、貸出可能な状態になります。
ここには、返却直後の割と人気のある売れ筋(?)の本があり、図書館好きな私はココを眺めて獲物を探すのが好きです。
この前、ふと気になったのは・・・
住宅の間取り関係の本を5冊くらいドバっと返却した人がいたこと(笑)。
私も子供のころ、家を増築した時に、どこからか父が間取りのマグネットを借りてきたことがあります。 8畳和室やトイレ、浴室のピースがあるようなアレです。
パズルのように間取りを組めれば簡単なのですが、実際は敷地の方位が土地それぞれだったり、趣味嗜好も違ったり、当然予算の都合もあったり・・・なかなか見よう見まねでは家はできないのです。
大体、広さの間隔やモノの大きさを把握するのって実は簡単そうに見えて難しい。
本職の私でも住宅雑誌の写真を見る時でも、写真と図面を見比べて、どの部分を撮ったのか考えながら見ています。
間取り本をリサーチするよりもまずは、自分たちがどんな暮らしをしたいのか、自己分析をすることが大切なのかなと思います。 下手に他所の間取りを見始めると、先入観が形成され、大抵うまく行かないことが多い様に思います。
当事務所でも、ヒアリングをして第1案を出すときが、私も緊張する瞬間。
ムムッ! 奥さんが難しそうな顔をしている。 第2案が必要か?
そして、翌週・・・。
「夫婦でよく考えたのですが、やっぱり私たちの欲しいものを考えるとこうなりますね。 よく、まとめてくださいました。 このプランでお願いします。」と聞いて、ホッとすることが良くあります。
「間取りは自分で考えない方がイイ家になりますよ。」
可動ラックの本を見ながら、そんなことを思ったある日の出来事でした。
大林勇設計事務所
冬に向かって寒くなったはずなのに、今日は車に乗ると日差しが予想外に暖かい日でした。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、今日は間取りの話でも。
といいつつ、昨日借りてきた本の皆様。
全国的な話だと思いますが、いま図書館がすごく便利になっています。
WEB予約のシステムなんて、昔はありませんでしたからバックナンバーを見たい時やパラパラっと新しい雑誌を眺めたい時は非常に助かります。 仕事の本やカタログは仕事場の棚にビッシリありますので作家の皆様には申し訳ないですがスペースの都合上、手あたり次第購入するわけにも行かず、図書館をよく使います。
40代男性の利用頻度ランキングで言えば、かなり上位かもしれません(笑)。
それで、間取りの話とどうつながるかという訳ですが・・・。
私の良く寄る細江図書館ですが、返却が済んだ本はいきなり棚に戻るわけではなく、一旦カウンターの横の可動ラックに分類ごとに仕分けられ、貸出可能な状態になります。
ここには、返却直後の割と人気のある売れ筋(?)の本があり、図書館好きな私はココを眺めて獲物を探すのが好きです。
この前、ふと気になったのは・・・
住宅の間取り関係の本を5冊くらいドバっと返却した人がいたこと(笑)。
私も子供のころ、家を増築した時に、どこからか父が間取りのマグネットを借りてきたことがあります。 8畳和室やトイレ、浴室のピースがあるようなアレです。
パズルのように間取りを組めれば簡単なのですが、実際は敷地の方位が土地それぞれだったり、趣味嗜好も違ったり、当然予算の都合もあったり・・・なかなか見よう見まねでは家はできないのです。
大体、広さの間隔やモノの大きさを把握するのって実は簡単そうに見えて難しい。
本職の私でも住宅雑誌の写真を見る時でも、写真と図面を見比べて、どの部分を撮ったのか考えながら見ています。
間取り本をリサーチするよりもまずは、自分たちがどんな暮らしをしたいのか、自己分析をすることが大切なのかなと思います。 下手に他所の間取りを見始めると、先入観が形成され、大抵うまく行かないことが多い様に思います。
当事務所でも、ヒアリングをして第1案を出すときが、私も緊張する瞬間。
ムムッ! 奥さんが難しそうな顔をしている。 第2案が必要か?
そして、翌週・・・。
「夫婦でよく考えたのですが、やっぱり私たちの欲しいものを考えるとこうなりますね。 よく、まとめてくださいました。 このプランでお願いします。」と聞いて、ホッとすることが良くあります。
「間取りは自分で考えない方がイイ家になりますよ。」
可動ラックの本を見ながら、そんなことを思ったある日の出来事でした。
大林勇設計事務所